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飛び石傷は気にしなくていい?放置NGの傷・修理・査定への影響をプロが解説
走行中にいつの間にか増えている、ボンネットやフロントバンパーの小さな飛び石傷。「この程度なら気にしなくていいのか」「放置するとサビるのか」と迷う方も多いのではないでしょうか。
結論からいうと、飛び石傷には見た目を気にしなければ大きな問題にならない傷と、早めに対処した方がよい傷があります。
たとえば、樹脂製バンパーに付いた1mm程度の小さな傷や、塗装そのものが欠けておらず表面が白く擦れた程度の傷であれば、すぐに修理しなくても大きな問題にならないケースがあります。
一方で、ボンネットやフェンダーなどの塗装が欠けて下地まで露出している場合や、フロントガラスに飛び石傷がある場合は注意が必要です。
また、飛び石傷は新車だから避けられるものではありません。スマート・カーサービスでは、新車をディーラーから受け取り、わずか30km程度走行して入庫した車両ですでに飛び石傷が付いていたケースも確認しています。
本記事では、数多くの輸入車・スポーツカーへプロテクションフィルム(PPF)を施工してきたスマート・カーサービスの実車確認データと、輸入車買取査定の現場経験をもとに、「気にしなくてもよい飛び石傷」と「放置しない方がよい飛び石傷」の違い、修理方法、査定への影響、飛び石を予防する方法まで詳しく解説します。
飛び石傷は気にしなくてもいい?まず確認したい判断基準
飛び石傷を気にするべきかどうかは、「傷の大きさ」だけではなく、傷が付いた素材と塗装の損傷状態で判断することが重要です。
同じ1〜2mm程度の小さな飛び石でも、樹脂製バンパーに付いた傷と、金属製のボンネットで塗装が剥がれている傷では、その後のリスクが異なります。
気にしなくてもよい可能性が高い飛び石傷
スマート・カーサービスおよび輸入車買取の実務上、次のような状態であれば、見た目が気にならなければ慌てて修理する必要がないケースがあります。
- 樹脂製バンパーに付いた1mm程度の小さな点傷
- 塗装が欠けておらず、表面が白く擦れたように見える傷
- 年式や走行距離に対して妥当と考えられる数か所程度の小さな飛び石傷
たとえば、フロントバンパーに3〜5か所程度の小さな飛び石傷がある場合でも、年式や走行距離とのバランスを考えて通常使用による範囲と判断することがあります。
また、塗装が欠けたのではなく、クリア層の表面が白く擦れた程度の傷であれば、艶あり塗装の場合は磨きによって目立たなくなることもあります。
ただし、「白く見える=必ず磨けば消える」という意味ではありません。実際には塗装が欠けて下地が見えている場合もあるため、傷の状態をよく確認することが大切です。
放置しない方がよい飛び石傷
一方、次のような傷は早めに状態を確認した方がよいでしょう。
- 塗装が完全に欠けて下地が露出している
- 金属部分まで深く傷が達している
- ボンネットやフェンダーなどに多数の飛び石傷がある
- フロントガラスにヒビを伴う傷がある
- フロントガラスに5mm以上の傷がある
- 時間の経過とともに傷やヒビが広がっている
特に金属パネルでは、塗装が完全に剥がれて下地まで露出すると、環境によっては腐食につながる可能性があります。
また、フロントガラスの飛び石傷はボディとは別に考える必要があります。小さな傷であっても、振動や温度変化などをきっかけとしてヒビへ進行することがあるためです。
スマート・カーサービスでは、フロントガラスに飛び石傷が多数ある場合や、5mm以上の目立つ傷がある場合は、自己判断で補修する前にガラスリペア専門業者へ相談することをおすすめしています。
新車でも飛び石傷は避けられない
「新車だからしばらく飛び石傷は付かない」と考える方もいますが、実際には走行を始めた直後から飛び石を受ける可能性があります。
飛び石が発生するタイミングを予測することはできません。高速道路だけでなく一般道でも、前方車両が巻き上げた小石などがボディへ当たることがあります。
納車後わずか30km程度で飛び石傷が付いていた実例
スマート・カーサービスでは、都内のディーラーで新車を受け取り、そこから約30km走行して当社へ入庫した車両に、すでに飛び石傷が付いていたケースがあります。
特に印象に残っているのが、ポルシェ911とメルセデスAMG CLE53カブリオレです。
いずれも納車直後の車両でしたが、入庫時のチェックでリアフェンダー部分に飛び石傷が確認できました。
911やCLE53カブリオレは、リアフェンダーが外側へ大きく張り出したボディ形状をしています。そのため、フロントタイヤなどによって巻き上げられた小石がリアフェンダー前方へ当たりやすい傾向があります。
「高速道路を走ったから飛び石が付いた」「一般道なら付きにくい」と単純に分けられるものではなく、車を走らせる以上、どのタイミングでも飛び石を受ける可能性があります。
走行200km以内の新車でも約6割に飛び石傷が見つかる
スマート・カーサービスへ自走で入庫する走行距離200km以内の新車を確認すると、体感では100台中60台程度に何らかの飛び石傷が見つかります。
これは積載車によって運ばれてきた車両を除いた、ディーラーや納車場所から実際に道路を走って入庫した車両についての当社の施工現場における目安です。
もちろん、すべての車両に大きな傷があるわけではありません。よく確認しなければ分からないほど小さな点傷も含まれます。
それでも、新車で走行距離が200kmに満たない段階ですでに飛び石傷が確認できる車両が珍しくないことからも、飛び石を完全に避けながら走行することは難しいことが分かります。
※「100台中60台程度」という数値は、スマート・カーサービスへ新車・低走行の状態で自走入庫した車両を日常的に確認しているなかでの施工現場における目安であり、市場全体を対象とした統計データではありません。
500km程度走るとフロントまわりに小傷が見つかることは珍しくない
当社で施工前の車両を確認していると、500km程度走行した車では、フロントバンパーやボンネットなどの前方部分に小さな飛び石傷が確認できるケースが多くなります。
特に車高の低いスポーツカーでは、一般的な乗用車よりも路面に近い位置で走行するため、前方車両や自車のタイヤによって巻き上げられた小石の影響を受けやすい傾向があります。
「数百kmしか走っていないからまだ大丈夫」ではなく、飛び石傷をできるだけ避けたい場合は、新車のきれいな状態にある段階から対策を検討する方が合理的です。
飛び石傷が多い場所はどこ?
スマート・カーサービスで施工前の車両を確認すると、飛び石傷が最も多いのはフロントバンパーで、次いでボンネット、リアフェンダーの順に多く見られます。
ただし、車種やボディ形状によって飛び石が集中する場所は変わります。
一般的な車では「フロントバンパー → ボンネット → リアフェンダー」の順に多い
当社で確認する飛び石傷の多い場所を、一般的な傾向として並べると次のようになります。
- フロントバンパー
- ボンネット
- リアフェンダー
フロントバンパーは車両の最前面にあるため、前方から飛来する小石の影響を最も受けやすい場所です。
ボンネットも同様に飛来物が当たりやすく、特に塗装が欠けるとボディカラーによっては小さな傷でも目立ちます。
リアフェンダーは前方から飛んでくる石だけではなく、自車のタイヤが巻き上げた小石の影響を受けることがあります。特にフェンダーが大きく張り出した車種では注意したい部分です。
ポルシェ911はボンネットよりリアフェンダーの飛び石が多いことも
ポルシェ911は、一般的な車とは少し傾向が異なります。
スマート・カーサービスで911を確認した場合、飛び石が多い場所はおおむね次の順です。
- フロントバンパー
- リアフェンダー前方
- ボンネット
911のリアフェンダー前方には純正状態でもストーンガードが装着されていますが、保護できる面積には限りがあります。
そのため、純正ストーンガードの周辺や保護範囲より外側に細かな飛び石傷が多数付いている車両も少なくありません。
こうした実車を数多く確認してきたことから、スマート・カーサービスでは911について、フロントまわりだけでなくリアフェンダーまで含めた飛び石対策をおすすめしています。
飛び石傷がつきやすい車の特徴
飛び石は車種を問わず発生しますが、スマート・カーサービスで数多くの車両を確認していると、特に車高の低いスポーツカーやボディが大きく張り出した車両では飛び石傷が多く見られます。
飛び石の付きやすさは、単純に車種だけで決まるものではありません。車高やボディ形状、走行速度、走行する道路、前方車両との距離など、複数の条件が関係します。
車高の低いスポーツカーは飛び石傷が多い傾向
当社へ入庫する車両のなかでも、車高の低いスポーツカーには飛び石傷が多く見られます。
車高が低い車は路面とボディの距離が近く、前方車両などが巻き上げた小石がフロントバンパーやボンネットへ飛来することがあります。
また、スポーツカーは高速道路などを高い速度域で走行する機会も比較的多く、飛来した石が当たった際の衝撃も大きくなる可能性があります。
実際にスマート・カーサービスで取り扱う車両では、次のようなスポーツカーで飛び石傷を確認する機会が多くあります。
- ポルシェ911
- ポルシェ911 GT3 / GT3 RS
- フェラーリ F8
- ランボルギーニ レヴェルト
- BMW M4
もちろん、これらの車種だから必ず飛び石傷が多くなるという意味ではありません。しかし、車高の低さやボディ形状、実際の使用環境などが重なることで、フロントまわりを中心に飛び石傷が目立つ車両があります。
張り出したリアフェンダーにも注意
スポーツカーでは、フロントまわりだけでなくリアフェンダーにも飛び石傷が集中することがあります。
特にポルシェ911のようにリアフェンダーが大きく外側へ張り出した車両では、タイヤが巻き上げた小石がフェンダー前方へ当たりやすい傾向があります。
実際に911には純正状態でもリアフェンダー前方にストーンガードが装着されていますが、保護範囲には限りがあります。その周辺まで細かな飛び石傷が広がっている車両も当社では多く確認しています。
前述したCLE53カブリオレでも、納車から約30km程度の走行にもかかわらず、張り出したリアフェンダー部分に飛び石傷が確認できました。
そのため、飛び石対策を考える際は「車の前側だけを守ればよい」とは限らず、車種ごとのボディ形状まで考えることが重要です。
飛び石傷は高速道路でつきやすい?
高速道路は飛び石を受ける可能性がある走行環境のひとつですが、「高速道路だから飛び石がつく」「一般道ならつかない」と単純に分けることはできません。
スマート・カーサービスのお客様から飛び石を受けた状況を伺うと、高速道路、特に首都高速道路を走行していた際に傷がついたという声は多くあります。
一方で、納車後約30kmしか走っていない新車にも飛び石傷が確認されるように、一般道を含め、車を走らせている以上は飛び石を完全に避けることは困難です。
速度が高くなると衝突時のダメージも大きくなりやすい
飛び石によるダメージは、石の大きさや形状、飛んでくる方向、自車との相対速度などによって変わります。
そのため、「時速○kmを超えたら飛び石傷がつく」という明確な境界があるわけではありません。
ただし、高い速度域で走行している状況では、飛来した石が車体へ当たった際の衝撃も大きくなりやすく、塗装の欠けやフィルムへのダメージが大きくなる可能性があります。
特にスポーツカーで高速道路を走行する機会が多い方は、走行距離が少なくてもフロントまわりの状態を定期的に確認するとよいでしょう。
トラックやダンプカーの後方では車間距離を十分に取る
飛び石対策として日常的にできることのひとつが、前方車両との車間距離を十分に確保することです。
特にトラックやダンプカーなどの大型車はタイヤ幅が広く、路面の小石を巻き上げることがあります。
その直後を近い距離で走行していると、巻き上げられた小石がフロントバンパーやボンネット、フロントガラスへ飛来する可能性があります。
必要な車間距離は走行速度や道路状況によって変わるため、「50m」「100m」など飛び石対策だけを理由に一定の距離を決めるのではなく、安全な車間距離を確保し、大型車の直後を必要以上に近い距離で走り続けないことが大切です。
飛び石傷を見つけたらどうする?傷の状態別の対処方法
飛び石傷を見つけても、すべての傷をすぐに板金塗装する必要はありません。
重要なのは、「磨きで改善できる表面傷なのか」「塗装が欠けているのか」「下地まで露出しているのか」を確認することです。
傷の状態によって、適した対処方法は異なります。
表面が白くなっているだけなら磨きで改善する場合がある
飛び石を受けた部分が白く見えていても、必ずしも塗装そのものが剥がれているとは限りません。
艶あり塗装の車両で、クリア層の表面に軽い擦れが生じて白く見えている程度であれば、コンパウンドなどを使用した磨きによって目立たなくなる可能性があります。
ただし、飛び石によって塗装が欠けてしまった傷は、コンパウンドで磨いても元には戻りません。
磨きで改善できるのはあくまで表面の浅い傷であり、塗装そのものが失われた飛び石傷とは分けて考える必要があります。
また、磨きすぎるとクリア層を必要以上に削ってしまうため、状態が判断できない場合は無理に研磨しない方が安全です。
塗装が欠けた傷はタッチアップで保護する方法もある
飛び石によって塗装が点状に欠けている場合は、純正色などに合わせたタッチアップペイントを使用して傷を保護する方法があります。
タッチアップは板金塗装のように傷を完全に消すための補修ではありませんが、露出した部分を塗料で覆うことで傷を目立ちにくくし、下地を保護する目的で使用できます。
ただし、塗料を必要以上に盛り上げると補修跡がかえって目立つことがあります。特に将来的にプロテクションフィルムを施工する予定がある場合は、盛り上がったタッチアップ跡がフィルム施工後の仕上がりに影響する可能性もあります。
飛び石傷が多数ある場合や、仕上がりを重視する場合は、自己補修を行う前に専門業者へ相談することをおすすめします。
塗装が剥がれて金属部分まで達している傷は放置しない
ボンネットやフェンダーなどの塗装が深く欠け、金属部分まで露出している場合は注意が必要です。
使用されている素材によって腐食の仕方は異なりますが、鉄製パネルでは水分などの影響によって傷口からサビが発生する可能性があります。
一見すると数mm程度の小さな点傷でも、塗装の下で腐食が進行すると補修範囲が広がることがあります。
特に長期間乗り続ける予定の車や、車両状態をできるだけ良好に保ちたい場合は、塗装が完全に欠けた傷をそのままにせず、状態に応じてタッチアップや専門業者による補修を検討しましょう。
フロントガラスの飛び石傷はボディと同じように考えない
フロントガラスにできた飛び石傷は、ボディの小傷とは別に考える必要があります。
樹脂製バンパーの小さな点傷であれば、美観上気にならなければそのまま使用できるケースがあります。一方、フロントガラスは小さな飛び石傷からヒビが伸びる可能性があります。
小さな飛び石傷からヒビへ広がることがある
フロントガラスにできた傷は、走行中の振動や温度変化などをきっかけとして亀裂が広がることがあります。
傷の状態によっては、小さい段階ならガラスリペアで対応できても、ヒビが大きく伸びるとフロントガラスそのものの交換が必要になる可能性があります。
そのため、ボディの飛び石傷と同じ感覚で「小さいから気にしなくていい」と判断するのはおすすめできません。
5mm以上の傷や飛び石が多い場合は専門業者へ相談する
スマート・カーサービスでは、フロントガラスに飛び石傷が多数ある場合や、5mm以上の傷が確認できる場合は、ガラスリペアを扱う専門業者へ状態を確認してもらうことをおすすめしています。
ただし、リペアできるかどうかは大きさだけで決まるものではありません。傷の形状や深さ、位置、ヒビの伸び方などによって判断が変わります。
また、市販のリペアキットなどを使って一度補修剤を入れてしまうと、その後プロによる再リペアが難しくなる場合があります。
フロントガラスの飛び石傷については、自己判断でDIY補修を行う前に専門業者へ相談する方が安全です。
フロントガラスにも飛び石対策用の保護フィルムがある
飛び石を受けてからリペアするだけでなく、フロントガラスの外側へ専用の保護フィルムを施工し、あらかじめ飛び石対策をする方法もあります。
特にフロントガラス交換費用が高額になりやすい輸入車や、高速道路を頻繁に利用する車両では、予防策のひとつとして検討できます。
ただし、フロントガラス保護フィルムも、あらゆる飛来物による損傷を100%防げるものではありません。
フロントガラスの飛び石傷については、傷を放置するリスクやリペア・交換の判断基準、車両保険、保護フィルムについて以下の記事で詳しく解説しています。
フロントガラスの飛び石傷は放置して大丈夫?修理・交換・予防方法を詳しく解説
飛び石傷は車の買取査定に影響する?
小さな飛び石傷が数か所あるだけで、必ず買取価格が下がるわけではありません。
車は走行すれば少なからず飛び石や小傷が付くため、査定では年式や走行距離、傷の数、場所、深さなどを含めて車両全体の状態を判断します。
一方で、ボンネットやフロントフェンダー、フロントガラスまで多数の飛び石傷がある場合は、査定評価に影響することがあります。
スマート・カーサービスではPPF施工だけでなく輸入車の買取も行っているため、ここでは実際の査定現場で飛び石傷をどのように見ているのかを紹介します。
フロントバンパーに3〜5か所程度なら大きく影響しないことも
たとえば、フロントバンパーに3〜5か所程度の小さな飛び石傷がある場合、年式や走行距離に対して妥当な範囲であれば、それだけを理由に大きく評価を下げることは基本的にありません。
特にフロントバンパーは車両の最前面にあり、通常走行でも飛び石を受けやすい部分です。
また、樹脂製バンパーであれば、傷が付いた部分から鉄板のような赤サビが発生することもありません。
つまり、「飛び石傷が1個でもあったら査定で減額される」と考える必要はありません。
査定では傷の有無だけを見るのではなく、その車の年式や走行距離に対して状態が良いのか、一般的な使用状態の範囲なのかを含めて判断します。
ボンネットやフェンダーまで飛び石が多いと評価に影響する
一方で、フロントバンパーだけでなく、ボンネットやフロントフェンダーなどの塗装面まで多数の飛び石傷がある場合は見方が変わります。
単純に傷そのものがマイナス要素になるだけではありません。
査定士は、飛び石の付き方からその車がどのような環境で使用されてきた可能性があるのかも考えながら、車両全体を確認します。
たとえば、走行距離が少ないにもかかわらずフロントまわりに無数の飛び石傷がある場合、「高速域で走行する機会が多かったのではないか」など、使用状況を推測するひとつの材料になることがあります。
もちろん、飛び石傷が多いという理由だけで車両に機械的な問題があると判断するわけではありません。しかし、通常より負荷の高い使われ方をしていなかったかという視点も含め、足まわりやタイヤ、ブレーキ、下まわりなど、車両全体の状態をより慎重に確認するきっかけになる場合があります。
走行1万km以内でも最高評価にならないケースがある
走行距離が1万km以内だからといって、必ずしも高い車両状態評価になるとは限りません。
当社の査定現場では、低走行車であってもフロントバンパー、ボンネット、フェンダーなどに多数の飛び石傷がある場合、車両状態の評価が伸びにくくなるケースがあります。
また、フロントまわりに無数の飛び石傷がある車両では、フロントガラスにも複数の飛び石傷が見つかることがあります。
高年式・低走行の輸入車ではコンディションの良さそのものが商品価値になるため、こうした細かな傷の積み重ねが査定価格に影響することがあります。
フロントガラスの飛び石傷は査定額への影響が大きくなることも
ボディの小さな飛び石傷よりも、フロントガラスにリペアや交換が必要な傷がある方が、査定額へ直接的に影響しやすい傾向があります。
買取後に商品化するための修理が必要であれば、その費用を考慮して査定額を算出する必要があるためです。
リペアが必要な傷なら修理費用を査定に考慮する
スマート・カーサービスの買取査定では、フロントガラスにリペアが必要な飛び石傷がある場合、その修理費用を査定額に考慮することがあります。
目安として、リペアが必要な傷が1か所であれば2〜3万円程度、3か所程度ある場合には合計で5万円以上を考慮するケースもあります。
ただし、これは一律の減額基準ではありません。実際の査定額は車種、傷の位置や状態、ガラスの仕様、車両全体のコンディションなどによって変わります。
ガラス交換が必要なら20万円以上査定額が変わるケースも
飛び石から大きなヒビへ進行しているなど、フロントガラスの交換を前提に考えなければならない場合は、査定への影響も大きくなります。
車種によっては、ガラス交換を考慮することで査定額が20万円以上変わるケースもあります。
特に近年の輸入車では、フロントガラス本体だけでなく、交換後にADAS(先進運転支援システム)のカメラやセンサーを調整するエーミングなどが必要になる場合があります。
そのため、小さな飛び石傷の段階でリペアできるか確認しておくことは、安全面だけでなく、将来の売却を考えた場合にも意味があります。
ポルシェ911では飛び石傷が査定価格の差につながることも
ポルシェ911のように中古車市場でも車両状態が重視される高額車では、飛び石傷の多さが査定価格の差につながることがあります。
911は当社で飛び石傷を多く確認する車種のひとつで、フロントバンパーだけでなく、リアフェンダー前方やボンネットなどにも傷が付きやすい傾向があります。
フロントバンパーの数か所程度であれば通常使用の範囲と判断できることがありますが、ボンネットやフロントフェンダーなどの塗装面まで多数の傷がある場合は、車両状態の評価にも影響します。
911は車両状態の評価が一段違うだけで数十万円の価格差になる場合がある
スマート・カーサービスの買取実務では、ポルシェ911の場合、車両状態の評価が最高評価になる車と、その一段下の評価になる車で、買取価格に数十万円の差が生じるケースがあります。
もちろん、評価を決めるのは飛び石傷だけではありません。年式、走行距離、修復歴、内外装の状態、装備、メンテナンス履歴などを総合的に確認します。
しかし、高年式・低走行で本来高い評価が期待できる車両ほど、ボンネットやフェンダーなどに多数の飛び石傷があることが最終的な評価差につながる場合があります。
「どうせ走れば付く傷だから査定には関係ない」とは一概にいえず、特に高額なスポーツカーでは塗装状態を良好に保つことが将来の車両価値にもつながります。
PPFを施工した車は買取査定で有利になる?
PPFを施工しているという理由だけで、施工費用の全額がそのまま買取価格へ上乗せされるわけではありません。
一方で、PPFによって飛び石傷や擦り傷から塗装が保護され、未施工車よりも良好なボディコンディションを維持できていれば、その状態が結果として査定評価につながることがあります。
走行1万kmを超えるとPPF施工車との状態差が分かりやすくなる
新車に近い状態では、PPF施工車と未施工車のどちらもきれいに見えることがあります。
しかし、スマート・カーサービスで実際に車両を査定していると、走行距離が1万kmを超えたあたりから、PPFを施工していた車両と未施工車両でフロントまわりの塗装状態に差を感じるケースがあります。
特に高速道路を頻繁に利用するスポーツカーでは、未施工車にはフロントバンパーやボンネット、フェンダーなどに細かな飛び石傷が蓄積している一方、PPF施工車ではフィルムがダメージを受けることで、その下の塗装がきれいな状態に保たれていることがあります。
こうした差は、新車価格や中古車価格が高い車ほど査定価格にも反映されやすくなります。
PPFそのものより「純正塗装がきれいに残っていること」が重要
買取査定で重要なのは、「PPFにいくらかけたか」だけではなく、車両そのものがどのような状態に保たれているかです。
PPFの大きな価値のひとつは、飛び石などのダメージをフィルムが受けることで、その下にある純正塗装を保護できることです。
再塗装によって外観をきれいにすることもできますが、中古車査定では純正塗装が維持されていることが重要になる車種もあります。
そのため、PPF施工費そのものを回収するという考え方よりも、純正塗装を良好な状態で維持し、それが結果として車両価値の維持につながると考える方が実態に近いでしょう。
高級車ではPPFが施工されていること自体を評価できるケースも増えている
近年はポルシェ、フェラーリ、ランボルギーニなどの高級車やスポーツカーを中心に、納車直後からPPFを施工するオーナーが増えています。
そのため当社の査定でも、フィルムのメーカーや施工状態、保証の有無などを確認したうえで、PPFが施工されていること自体を一定の価値として判断できるケースがあります。
たとえば当社が使用しているXPELの対象製品には10年間の製品保証が設定されており、所定の条件を満たせば保証を次のオーナーへ引き継げる場合があります。
また、適切に施工・管理されたPPFであれば、売却時に必ず剥がさなければならないものではありません。
ただし、PPFの状態が悪い場合や、施工メーカー・施工履歴が分からない場合などは評価が異なるため、「PPFが貼ってあれば必ずプラス査定になる」という意味ではありません。
プロテクションフィルムは飛び石傷をどこまで防げる?
PPF(ペイントプロテクションフィルム)は、飛び石などによるダメージから塗装面を保護する有効な方法ですが、あらゆる衝撃を100%防げるものではありません。
スマート・カーサービスでは数多くのPPF施工車を確認していますが、通常走行で受ける程度の飛び石については、フィルム表面でダメージが止まり、その下の塗装まで傷が達していないケースを多く確認しています。
当社では通常の飛び石がPPFを貫通した事例は確認していない
スマート・カーサービスが施工し、その後の状態まで確認できている車両では、通常走行時の飛び石がPPFを貫通して塗装まで損傷した事例は現在のところ確認していません。
飛び石によってフィルム表面に傷が付いても、フィルムだけを貼り替えることで対応できる場合があります。
これは、飛び石傷が付いたボンネットやフェンダーを再塗装する場合とは大きく異なるポイントです。
ただし、これは「PPFを貼れば飛び石を完全に防げる」という意味ではありません。
飛来物の大きさや形状、速度、衝突角度などによっては、フィルムを突き破って塗装まで損傷する可能性があります。
PPFでも防げない衝撃はある
PPFには限界があります。
たとえば、後方から追突されてボディパネルそのものが変形するような事故では、フィルムだけで損傷を防ぐことはできません。
また、鋭利なブロック塀の角などへボディを強く接触させた場合には、フィルムの下まで対象物が食い込み、塗装やボディに傷が達することがあります。
PPFは「車を無傷にするフィルム」ではなく、通常走行で発生する飛び石や軽度な接触などによる塗装へのダメージを軽減するための保護フィルムです。
PPFが塗装を守った実例もある
飛び石以外でも、PPFによって塗装へのダメージを防げた実例があります。
実際にスマート・カーサービスのお客様で、ETCカードが挿入されていないことに気付かずETCレーンへ進入し、開かなかったバーへ車両を接触させてしまったケースがありました。
接触後のPPF表面にはかなりの傷が入っていましたが、損傷したフィルムを剥がして確認すると、その下の純正塗装には傷が入っていませんでした。
また、徐行程度の速度でバンパーを擦ってしまい、PPF自体は破れたものの、その下の塗装までは傷が達していなかったケースもあります。
すべての接触で同じ結果になるわけではありませんが、「フィルムが傷付くことで、その下の塗装を守る」というPPF本来の役割が実際に機能した事例です。
飛び石対策でPPFを施工するならどこまで貼るべき?
飛び石対策を目的にPPFを施工する場合、まず優先したいのはフロントバンパー・ボンネット・フロントフェンダー・ドアミラーなど、前方からの飛来物を受けやすい部分です。
すべての車でフルボディ施工が必要なわけではありません。予算や使用環境に応じて、飛び石リスクが高い部分へ絞って施工する方法もあります。
一方で、ポルシェ911のようにリアフェンダー前方へ飛び石が集中しやすい車種では、一般的なフロントまわりだけでは十分にカバーできない場合があります。
費用対効果を重視するならフロントまわりから
日常走行における飛び石対策としては、車両前方を重点的に保護する方法が現実的です。
スマート・カーサービスでは、主に次のような部分を含む施工プランをご案内しています。
- フロントバンパー
- ボンネット
- フロントフェンダー
- ドアミラー
- 車種によってはヘッドライトやAピラーなど
フロントバンパーだけでも飛び石対策にはなりますが、ボンネットやフェンダーまで飛び石が増えると査定評価にも影響しやすくなるため、長期間きれいな状態を維持したい場合はフロントまわりをまとめて保護する方が効果的です。
ポルシェ911はリアフェンダーまで含めて考える
ポルシェ911では、フロントまわりに加えてリアフェンダー前方の保護も重要です。
911はリアフェンダーが大きく張り出しており、実際に当社へ入庫する車両でもこの部分に飛び石傷が多く見られます。
純正ストーンガードが装着されている車両でも、保護範囲の外側や周辺に細かな傷が付いているケースがあります。
そのため911では、一般的なフロント施工だけでなく、リアフェンダー前方まで含めた施工範囲を検討することで、より実際の飛び石リスクに合った対策ができます。
飛び石傷に関するよくある質問
Q. 飛び石傷は気にしなくても大丈夫ですか?
A. 傷の状態によります。
樹脂製バンパーにある1mm程度の小傷や、塗装が欠けず表面が白く擦れた程度の傷であれば、見た目が気にならなければ大きな問題にならない場合があります。
一方、塗装が完全に剥がれて下地が露出している傷や、フロントガラスにできた飛び石傷は放置せず、状態を確認した方がよいでしょう。
Q. 新車でも飛び石傷はすぐにつきますか?
A. はい。新車であっても走行した時点から飛び石を受ける可能性があります。
スマート・カーサービスでは、都内のディーラーから約30km走行して入庫したポルシェ911やCLE53カブリオレに、すでにリアフェンダーの飛び石傷が付いていた事例があります。
また、新車かつ走行距離200km以内で自走入庫する車両では、体感で100台中60台程度に何らかの飛び石傷が確認されます。
Q. 飛び石傷が多い場所はどこですか?
A. 当社の実車確認では、一般的にはフロントバンパー、ボンネット、リアフェンダーの順に多く見られます。
ただし、車種によって傾向は異なります。ポルシェ911では、フロントバンパー、リアフェンダー前方、ボンネットの順に傷が多く見られる傾向があります。
Q. 飛び石傷はコンパウンドで消せますか?
A. 表面の浅い傷であれば改善する可能性がありますが、塗装が欠けた飛び石傷は磨いても元には戻りません。
白く擦れたように見えるだけの浅い傷であれば、艶あり塗装では磨きによって目立たなくなることがあります。
一方、塗装そのものが剥がれて下地が見えている場合は、コンパウンドでは補修できません。
Q. タッチペンで飛び石傷を補修しても大丈夫ですか?
A. 小さな塗装欠けを保護する目的では使用できますが、仕上がりには注意が必要です。
塗料を必要以上に盛ると補修跡が目立つことがあります。また、後からPPFを施工する場合は盛り上がったタッチアップ跡が仕上がりに影響する可能性もあります。
傷が多数ある場合や外観を重視する場合は、自己補修する前に専門業者へ相談すると安心です。
Q. 飛び石傷は買取査定に影響しますか?
A. 数か所程度の小傷だけで大きく査定額が下がるとは限りませんが、傷の数や場所によっては評価に影響します。
スマート・カーサービスの査定では、フロントバンパーに3〜5か所程度の飛び石傷であれば、年式や走行距離に対して妥当な使用傷と判断することがあります。
一方、ボンネットやフロントフェンダーまで多数の飛び石傷がある場合や、フロントガラスにリペア・交換が必要な傷がある場合は、査定額へ影響することがあります。
Q. PPFを施工すれば飛び石を完全に防げますか?
A. いいえ。PPFは飛び石によるダメージを大幅に軽減できますが、あらゆる衝撃を100%防げるものではありません。
スマート・カーサービスが施工後の状態まで確認できている車両では、通常走行時の飛び石がPPFを貫通して塗装まで損傷した事例は現在のところ確認していません。
ただし、石の大きさ・形状・速度・衝突角度や、事故・鋭利な物との接触などによっては、フィルムの下まで損傷する可能性があります。
Q. PPFを貼っていると買取価格は上がりますか?
A. PPFの施工費用がそのまま査定額に上乗せされるわけではありません。
ただし、飛び石や擦り傷から純正塗装が守られ、未施工車よりも良好なボディ状態を維持できていれば、その状態が査定評価につながるケースがあります。
特に走行距離が1万kmを超えた高額車では、PPF施工車と未施工車でフロントまわりの塗装状態に差が出やすくなります。
飛び石傷はすべて気にする必要はないが、傷の状態を見極めることが重要
飛び石傷は車を走らせる以上、完全に避けることが難しい傷のひとつです。
新車だから、走行距離が少ないからといって飛び石傷がつかないわけではありません。実際にスマート・カーサービスでは、納車から約30km程度しか走っていない車や、200km以内の新車でも飛び石傷を確認しています。
一方で、小さな飛び石傷が数か所あるだけで過度に心配する必要もありません。
樹脂製バンパーの小さな点傷や、塗装が欠けていない表面傷であれば、見た目が気にならなければそのまま使用できるケースがあります。
反対に、塗装が剥がれて下地が見えている傷、フロントまわりに無数の飛び石傷がある車、フロントガラスの傷などは早めに状態を確認した方がよいでしょう。
また、将来的な買取査定まで考える場合は、飛び石が集中しやすいボンネットやフェンダー、フロントガラスの状態を良好に保つことが車両価値の維持にもつながります。
飛び石傷を予防するならプロテクションフィルムという選択肢
スマート・カーサービスでは、飛び石や擦り傷から塗装を保護するためのペイントプロテクションフィルム(PPF)施工を行っています。
当社が取り扱うXPELのPPFは、透明度の高いフィルムをボディ表面へ施工することで、外観を大きく変えずに塗装面を保護できます。
飛び石を完全に防げるものではありませんが、通常走行で発生する飛び石や軽度な接触によるダメージをフィルムが受けることで、その下にある純正塗装を守れるケースがあります。
特にポルシェ911、911 GT3 / GT3 RS、フェラーリ F8、ランボルギーニ レヴェルト、BMW M4など、車高が低く飛び石傷が付きやすいスポーツカーでは、新車のきれいな状態からPPFを施工するメリットがあります。
「フロントまわりだけ保護したい」「リアフェンダーも含めて施工した方がよいか知りたい」「すでに飛び石傷があるが施工できるか」など、お車の状態や使い方に応じて施工範囲をご案内します。
プロテクションフィルムについて詳しく知りたい方は、以下のページもご覧ください。
プロテクションフィルムとは?特徴・効果・施工について詳しく解説
プロテクションフィルムの施工ならスマート・カーサービス
スマート・カーサービスでは、ポルシェをはじめとした輸入車・高性能車を中心に、車種や使用環境に合わせたプロテクションフィルム施工を行っています。
単にフィルムを貼るだけではなく、施工前に塗装状態や既存の飛び石傷を確認し、車種ごとに傷が付きやすい場所まで考慮しながら施工範囲をご提案しています。
大切な愛車を飛び石や擦り傷から守り、長く良好なボディコンディションを維持したい方は、スマート・カーサービスまでお気軽にご相談ください。
世界基準で評価されたプロテクションフィルム施工実績
株式会社スマート・カーサービスは、プロテクションフィルム施工における技術力と実績が評価され、国内外のXPELカンファレンスでアワードを受賞しています。
- 【米国 XDC 2026】Japan Dealer of the Year 受賞
2026年1月に米国テキサス州で開催されたXPEL最大規模のカンファレンス「XDC 2026」において、Japan Dealer of the Yearを受賞しました。世界37か国・725名が参加するなか、日本のディーラーとして初の受賞となりました。
XPEL Japan公式「XDC 2026」レポートはこちら - 【国内 XDC 2025】プラチナ賞 受賞
2025年10月に開催されたXPEL Japan初のカンファレンス「XDC 2025」において、国内トップクラスの施工・購入実績が評価され、プラチナ賞を受賞しました。
XPEL Japan公式「XDC 2025」アワード受賞一覧はこちら
世界中のトップディーラーが集う舞台で評価された施工技術と実績をもとに、お客様の大切な愛車を飛び石や傷から保護します。
プロテクションフィルムについて
さらに詳しく知りたい方へ
プロテクションフィルム(PPF)は、飛び石や飛来物によるキズから愛車の塗装を守る透明保護フィルムです。
施工メニューや費用、耐久性、施工事例について詳しく知りたい方は、以下のページをご覧ください。
※施工範囲や車種によって費用は異なります。詳しくは各ページをご確認ください。
この記事の著者

筧 知也
元々家業がカーディテーリング/板金塗装/自動車販売を営んでおり13歳からカーディテーリングの仕事を手伝っていました。2024年時点でカーディテーリングの仕事をしているのは19年目になります。
当時から車を綺麗にする仕事に憧れ、車が綺麗になることの魅力を感じ、現在では株式会社スマート・カーサービスの代表としてプロテクションフィルムとセラミックコーティング施工会社を経営しております。
経験とノウハウを最大限に活用し、今後も沢山のお客様に車が綺麗になる喜びを届けて行きます。
