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フロントガラスの飛び石傷はディーラーに修理を頼めばいい?費用やメリット・デメリットを解説
飛び石によるフロントガラスの傷は、安全運転を心がけていても完全に防げるものではありません。放置していると、大きなリスクにつながる可能性もあります。本記事では、ディーラーにガラスの修理・交換を依頼する際の注意点やメリット・デメリットなどについて解説します。
目次
ディーラーはフロントガラスの小さな傷を修理してくれる
走行中の飛び石でフロントガラスに小さな傷がついてしまった場合、ディーラーでも修理や交換に対応してくれます。ここでは、ディーラーが修理の可否をどのように判断し、どのような対応をとるのかを解説します。
修理と交換の判断基準
ディーラーが修理と交換のどちらを提案するかは、傷の大きさや位置によって決まります。一般的に10円玉以下の小さな傷で、ガラスの端から10cm以上離れた場所であれば修理を提案することが多いです。
一方で、10円玉より大きい傷やヒビが運転席側まで伸びている場合、安全性の観点からガラス交換が必要と判断されます。特にセンサーや寒冷地仕様の熱線あたりに入った傷などは、交換になるケースがほとんどです。
ディーラーは交換を勧めることが多い
ディーラーは、修理よりも交換を勧める傾向があります。これは、安全性を最優先する方針によるものです。また、純正部品のガラスを使うことで品質を確保するという目的もあります。
フロントガラスの傷は、車検の合否に直接関わるものではありません。しかし、傷がドライバーの視界を妨げると判断されれば、不合格になる可能性もあります。
ディーラーに依頼した場合のフロントガラス修理・交換費用と作業期間
フロントガラスの修理費用や作業期間は、ディーラーによって様々です。ディーラーごとの整備環境も影響するので、事前に把握しておくことが大切です。
修理費用と作業期間
ディーラーでは20,000~30,000円で修理できることが多いです。メーカーの基準に準じて作業したり、外部業者へ委託していたりするケースもあるため、簡単な修理でも数時間かかることがあります。また、事前予約制のディーラーも多いことから、急ぎの修理に対応できない場合があります。
交換費用と作業期間
交換費用はメーカーや車種によって幅がありますが、10万~15万円前後が目安です。高性能タイプのガラスは、30万円以上になることも少なくありません。ガラス修理と同様に、外部業者に委託している場合は半日から数日かかることもあります。
純正品と社外品で費用が変わる
純正品のガラスか社外品のガラスかによって、交換費用が大きく変わります。ディーラーは基本的に純正品を扱うため、費用が高くなりやすい点は理解しておきましょう。
ディーラーにフロントガラス修理を依頼するメリット
ディーラーでの修理は、ガラス修理専用業者や街の整備工場では得られない安心感があります。ここでは主なメリットを解説します。
純正品の安心感がある
ディーラーでは、メーカー基準を満たした純正品を使用します。そのため、安全性・耐久性ともに信頼性が高く「中古ガラスや社外品はちょっと不安…」という方には大きな安心材料となります。
修理のクオリティが高い
ディーラーにはメーカーの整備マニュアルを熟知した整備士が在籍しており、正確で丁寧な作業が期待できます。特に、先進安全装備(ADAS)の再設定(エーミング作業)が必要なクルマの場合、メーカーに精通したディーラーに任せた方が安心です。
ガラス以外のメンテナンスも相談できる
フロントガラスの修理と合わせて、気になる箇所のメンテナンスも同時に依頼できるので便利です。クルマを総合的にチェックしてもらえるのは、ディーラーならではの強みといえます。
ディーラーにフロントガラス修理を依頼するデメリット
ディーラーへの依頼は安心感があるものの、コスト面や対応方針がデメリットになる場合もあります。依頼前に以下のポイントを知っておくと、余計な出費や時間のロスを防げます。
専門業者より費用が高額になりやすい
純正品は基本的に高額です。また、作業を外部業者へ委託することが多いので、中間マージンが発生し、ガラス修理業者や整備工場に比べて費用が高くなりがちです。
修理に時間がかかる場合がある
ディーラーはガラス修理を外注するケースが多く、その分スケジュール調整に時間がかかることがあります。さらに純正部品を取り寄せる場合、修理を終えるまで日数がかかります。
小さな傷でも交換になる可能性がある
ディーラーはメーカー基準に基づいて安全性を最優先するため、ガラス修理業者なら修理可能な傷でも「交換」と判断される場合があります。これは車検で不合格と評価されることを避けるためでもあります。
ディーラーとガラス修理業者の比較
フロントガラス修理はディーラーでもガラス修理業者でも可能ですが、費用・対応スピード・技術などの点で個性が分かれます。どちらに依頼すべきか迷っている方は、次のポイントを参考にしてください。
ガラス修理業者に依頼するメリットとデメリット
ガラス修理業者は、ガラス修理に特化した設備と技術を備えています。修理費用は15,000〜20,000円で、ディーラーよりも費用を抑えられます。また、ヒビが再発した場合の再修理を保証する業者もあり、コストと品質のバランスがとれています。
一方で、ガラス修理業者は店舗数が限られるというデメリットもあります。また、低価格を売りにして無保証・品質が安定しない業者も存在するため、技術力や実績の見極めが重要です。
ディーラーとガラス専門業者のどちらを選ぶべきか
安全性・信頼性を最優先したいなら、迷わずディーラーをおすすめします。愛車のことをよく知る「主治医」のように、純正品とメーカー基準に沿った修理・交換が受けられます。
費用を抑えつつ早く直したい場合は、ガラス修理業者が最適。高い技術で効率よく修理してくれるため、コストパフォーマンスを重視する人に向いています。
フロントガラスの修理に自動車保険は使える?
フロントガラスに傷がついた際に「保険は使えるのか?」「使うと損をしないか?」と疑問に思う方は多いでしょう。ここでは、保険が適用される条件や利用時の注意点について解説します。
保険は適用可能。ただし契約内容は要確認
避けられない飛来物が原因でガラスが損傷した場合、多くの保険会社で修理・交換費用が補償対象となります。ただし、契約内容によっては全額補償されないこともあるため、事前に確認しておきましょう。
保険を使うと結果的に高くつく場合もある
車両保険を利用すると等級が1つ下がり、翌年度から保険料が上がります。そのため、小さな傷の修理に保険を使うと、結果的に自己負担より高くなるケースもあります。修理費用と保険料アップ分を比較し、保険を使うべきか検討することが大切です。
小さい傷と放置は危険!すぐに修理すべき理由
フロントガラスの小さなヒビは「大したことなさそう」と見逃されがちですが、大きなリスクを含んでいます。車検不合格やガラス交換を招くおそれがあるため、発見したら速やかに修理しましょう。
走行や気温変化で傷が拡大するリスク
小さなヒビは、走行による振動で亀裂が進行します。また、激しい温度変化は厳禁です。寒い日に温水をかけて洗車したり、ガラスヒーターを使ったりすると、ヒビが広がる原因になります。結果的に修理では済まず、フロントガラス全体の交換が必要になる場合もあります。
車検に通らない可能性がある
ヒビをそのまま放置していると、車検に影響する場合があります。検査員の判断で「安全上問題あり」と判定されれば、車検は不合格になります。修理・交換には時間がかかるため、車検の前にしっかりと整備して、リスクを回避しましょう。
フロントガラスの修理は業者の特徴を理解して選ぶ
厳正な安全基準や純正品の使用など、ディーラーでの修理は安心感があります。しかし、費用や仕上がりのスピード面では専門業者が優位な場合も少なくありません。そのため、各依頼先のメリット・デメリットをきっちりと理解し、最適な選択をとることが重要です。小さな傷でも放置せず、早めに修理を行いましょう。
この記事の著者
筧 知也
元々家業がカーディテーリング/板金塗装/自動車販売を営んでおり13歳からカーディテーリングの仕事を手伝っていました。2024年時点でカーディテーリングの仕事をしているのは19年目になります。
当時から車を綺麗にする仕事に憧れ、車が綺麗になることの魅力を感じ、現在では株式会社スマート・カーサービスの代表としてプロテクションフィルムとセラミックコーティング施工会社を経営しております。
経験とノウハウを最大限に活用し、今後も沢山のお客様に車が綺麗になる喜びを届けて行きます。
